“トルンカの名作絵本を弟子のポヤルが立体アニメーション化” |
ポヤル&シュチパーネク『ふしぎな庭』シリーズ他 |
|
チェコの人形アニメ界を代表するイジー・トルンカの絵本『ふしぎな庭』を、人気シリーズ『ぼくらと遊ぼう!』のコンビ、ブジェチスラフ・ポヤル(監督・脚本)とミロスラフ・シュチェパーネク(美術)が立体アニメ化。シリーズ5作品の他、シュチェパーネクの単独作品も一作収録しています。トルンカ自身は製作に参加しておらず、キャラクターのデザインは原作とかなり雰囲気が違います。手法も多岐に渡っていて、最初の一作は2Dアニメーションですが、二作目から人形アニメになり、庭に住む意地悪ネコは『ぼくらと遊ぼう!』シリーズでお馴染みのレリーフ・アニメ(2.5次元アニメとも言われます)で描かれています。 |
|
ふしぎな庭シリーズ『動物がすきな男』(1974) 15分 |
本作のみ平面アニメ。孤独な老人が可愛い動物を飼おうとしますが、みんな予想と違う大きな動物に育ってしまうというお話。動物達のデザインと動きがとても愛らしい作品です。 |
|
ふしぎな庭シリーズ『広がる霧』(1975) 14分 |
登校途中の四人の子供達が、霧の中で道に迷い、ふしぎな庭の扉を見つける。あの手この手でやっと中に入った四人は意地悪なネコに襲撃されるが、そこへゾウが現れて…。子供達もゾウも原作絵本とは違ったタッチでデザインされています。 |
|
ふしぎな庭シリーズ『トラを捕まえろ』(1976) 17分 |
ふしぎな庭で遊びたい四人だけど、中にはネコがいる。四人は知恵を絞り、トラを狩るようにネコを狩ろうとするけれど…。画面の縦方向、奥行き方向をうまく使ったチェイス・シーンは見応えあり。 |
|
ふしぎな庭シリーズ『銀紙に包まれたねずみの話』(1977) 15分 |
お菓子を食べ過ぎて虫歯になったネコのためにお医者さんごっこをする四人だが、ネコも調子に乗って重病人のふりをして…。 |
|
ふしぎな庭シリーズ『クジラのラジク』(1977) 14分 |
学校でテストを控えた四人が、ふしぎな庭に住む物知りのクジラに問題を出してもらう事にしたが、クジラの出題がとんちんかんで…。 |
|
『シューティング・ギャラリー』(1969) 5分 |
シュチェパーネク唯一の単独監督作品。スターリンを思わせる男が、手回しオルガンの音楽に合わせて銃を撃ってゆくだけのシュールな短編で、どことなく社会主義批判的な内容。“プラハの春”前後の社会情勢下、こんな作品を作って大丈夫だったんでしょうか。セリフはなく、静止した切り絵のキャラクター達が独特の雰囲気を醸します。 |
|
* * * |
|