これはハンガリーで30年続いている人気シリーズで、日本で発売されたDVDには2002年の第6シリーズ13篇を収録。この後にも、シリーズはまだ続いています。スタートは78年で、ブダペストの国立パンノニア・アニメーション・スタジオが制作。 タイトルの通り、各地に伝わるハンガリー民話を素朴なアニメーションで描く1話7分の短篇で、動きの制限された素朴なタッチといい、ナレーションで語るスタイルといい、我が国の長寿アニメ『日本昔ばなし』に該当するシリーズと言えるでしょう。 初期の頃はマルセル・ヤンコヴィッチという人が中心になっていましたが、90年代はマリア・ホルヴァットがメイン演出家となり、この第6シリーズではコンピュータ撮影も導入されて、細かなタッチの背景画を縮小合成。各話が独立しているため、各国のアニメーション・フェスティヴァルにも出品され、人気を博しているそうです。 ホルヴァットは別に作品集も発売されていますが、そちらのアーティスティックな作風と比べると、やや保守的なスタイル。しかし、民族色豊かな画風、音楽は彼女の他の作品と共通しており。芯はブレていません。ただ、これはこれでいいですが、レトロなテイストが好きな日本のユーロアニメ・ファンからすれば、むしろ初期のシリーズを観てみたいかも。 映像特典として、プロデューサーと演出家2人のインタビューが収録されているのも嬉しい所。 |