鮮やかな色彩とキュートなデザインで、「動く絵本」とも形容されるケレステシュ作品。しかし内実は詩的なスタイルのものが多く、決して見た目ほど分かりやすいアニメとは言えません。この作品集DVDも、ストーリーのあるものは1作だけで、他は全てイマジネーションの世界を追求した感じ。ただ、可愛くて美しいイメージの連鎖は見ているだけで楽しく、その意味では大人も子供も受け入れられる作風と言えるでしょう。 彼女はブダペストのハンガリー・アート&デザイン大学で学び、子供向けの本や現代文学の装丁、イラストの分野で活躍。その後は映画や舞台のポスターに興味が移り、ブダペストの芸術雑誌「ミューズ」のアート・ディレクター、デザイナーを担当。現在はフリーで美術家、舞台芸術家。アニメーション監督として活躍し、作品は内外に出品されています。 彼女の初期作品では、夫でもあるイシュトヴァーン・オロスが共同監督を務めていますが、ケレステシュもオロス作品にスタッフとして参加しています。ちなみにこのDVDはオロス、マリア・ホルヴァットの作品集との3枚組ボックス・セットに収録されています。 |