“世界的人気のキャラクター、ピングーはスイスのクレイ・アニメ”

PINGU

 

 オットマー・グットマン原作、ペンギンの主人公ピングーの愉快な短編集は、スイスのクレイ・アニメ。一話5分という尺も観やすくていいですが、雪の白を基調に、ポップでセンスの良い配色がなされたインテリアや小道具のデザインはなかなかチャーミング。隠れたデザイン大国(知る人ぞ知るコミック大国でもあるそうです)スイスの実力を垣間見る思いです。ピングーは、実はかなりのいたずらっ子ですが、時折しおらしい面も見せたりして、お子様向けにも安心の内容。

 残念なのは、声優のパフォーマンスです。『チェブラーシカ』や『クルテク』を見ていると、主人公の声が可愛いという事がいかに重要かよく分かりますが、ピングーの声はしわがれた裏声。まあユーモラスと言えなくもないですが、どう聞いても可愛くはありません。それもその筈、このアニメに登場するキャラクターの声は、全て中年のおっちゃんが一人で担当しているのです。それはそれで凄いけど‥‥。

 日本では、全エピソードが4巻に分けてDVD化された他、そこから数話セレクトした廉価版も発売されていました。当シリーズはイギリスで製作が続行され、私は観てませんが、新シリーズはデザインなどディティールが少し違っているそうです。

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