関西二期会公演

J・シュトラウス/喜歌劇《こうもり》

清水光彦、芦原昌子、米田哲二、西村薫

根木滋、片桐直樹、西尾幸紘、馬場恵子

阪哲郎 指揮

京都市交響楽団

関西二期会合唱団

加藤直 演出

2003年5月24日 尼崎、アルカイック・ホール

 阪哲郎は、以前にテレビ番組“情熱大陸”で見て、そのスマートな風貌と鮮やかな身のこなしに注目。後で知ったのだが、カルロス・クライバーを尊敬しているとの事。そう言えば、明らかにクライバー的な指揮ぶりだ。レパートリーもクライバーの得意曲をよく取りあげるそうだが、その意味では、今回の《こうもり》なんて、面目躍如といった所だろう。オペラ通とはいえない私でも、クライバー指揮の《こうもり》のDVDは、何度みても興奮する(そういうクラシック・ファンは多い)。

 いざ始まってみると、やはり指揮者のきびきびとした音楽運びが支配的な感じ。棒を目で追っていても、誠に歯切れがよろしい。ヨーロッパのオペラハウスでも経験を積んでいるだけあって、プロダクション全体の中でも危うげな所がない。歌手については、オペラ鑑賞経験の浅い私にはよく分からない世界だが、歌はともかく、芝居がどうも‥‥。特に男性がみんな「ボ〜クはそ〜ういう男なのっさっ」というような大時代的に気取った喋り方をするが、どう考えても時代錯誤のような‥‥。

 演出全体としては、基本的にオーソドックスな線。最近ではテレビでハンス・ノイエンフェルス演出(マルク・ミンコフスキ指揮)の、やたら反動的でとんがった《こうもり》を見て疲れてしまった事があるので、こういう舞台は有り難い。ただ、喜歌劇の場合はもっと客席から笑いの起こるような、それが難しければ、せめてもう少し愉悦感の横溢する演出の方がいいと思う。クライマックスには巨大な鳥かごみたいなセットが登場。こうもりが捕まっちゃった、みたいな事かも。

まちこまきの“ひとくちコメント”

 一度オペラを見てみたい、ということで、行ってみたけど、ビギナーの私には、よくわからず。ただ、事前に見ていたカルロス・クライバーのDVDは、軽妙な指揮さばきが、ものすごく楽しめた。クライバーのこうもりを生で聴きたい、などと、ビギナーのくせに大きいことを思った。(残念ながら、翌年クライバーは帰らぬ人となってしまった。)

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