アンドリス・ネルソンス 指揮 

バーミンガム市交響楽団

ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)

曲目

ワーグナー歌劇《ローエングリン〜第1幕への前奏曲

シベリウスヴァイオリン協奏曲

チャイコフスキー/交響曲第5番

2013年11月25日 西宮、兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール

 指揮者もオケも初めての生演奏。家を出る直前にゴタゴタがあって鑑賞に全く集中できなかった上、体調のせいか意識も飛び飛び。一生懸命チケットを取って楽しみにしていた演奏会なのに、残念な結果となった。座席は右バルコニー2階二列目、後ろのほう。今、最も注目されている指揮者の一人だけあって、座席はかなり埋まっている。以下、何とか鑑賞できた範囲でのレヴュー。

 ネルソンス、若手らしからぬノソノソ歩きでゆっくり登場し、おじぎ。ものすごく身体がデカイ。やや太り気味かも。指揮は独特で、背もたれに片手をのせてもたれかかり、指揮棒だけでキューを繰り返したり、やたらとブンブン両手を振り回したり、何でもないアクセントに全身を激しく振るわせて合図を出したり、曲のリズムとは全く合わないちょこまかした足取りで指揮台の端っこギリギリまでにじりよったり、とにかく大暴れで、しかもフォルムがあまり格好よくない。むしろ、ぶざまに見える事も多いが、情熱の伝わる指揮。

 ワーグナーはバイロイトでも振って好評だった曲。こんな静かな前奏曲でコンサートを開始するというのも、なかなかの自信である。オケの響きが美しく、シャワーのよう。2曲目はハーンお得意のシベリウス。やはり指揮が雄弁だが、ハーンの歌い回し、音色、いつ聴いても凄い。かなりの高速テンポによる第3楽章がスリリング。激しいブラヴォーが飛ぶ。ハーンはオケや客席にもしきりに拍手を送っていた。アンコールはバッハの無伴奏パルティータ第3番から2曲。

 メインはチャイ5。トゥッティでも紗がかかったように爽快なサウンドだが、色彩感は豊かで、カンタービレもしなやか。さほど個性的な造形ではなく、正攻法という感じ(多分)。第2楽章のホルン・ソロは紅一点の女性奏者が担当したが、当初から音程が危うく、吹き損ねも数カ所あり。つくづく難しい楽器だと思うが、そうであればこそ超絶技巧を期待してしまうのも事実。最後は疾走感のある演奏で結構盛り上がったようだが、こちらの意識は断片的。残念。

 アンコールは、まずネルソンスが持ち前のバリトンヴォイスで英語で挨拶。日本の聴衆の素晴らしさに感謝し、本日がツアー最終日である旨とアンコール曲の紹介をしたようである。続いて少し日本語が出来るというチェロ奏者が訳して喋る。大体、そういう内容であった。曲はエルガーの《朝の歌》で、弦中心の軽いバラードだが、ネルソンスはそのまま飛んでゆくのはというほど右へ左へと舞い踊る。

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