ギタリスト&ヴォーカリストとして活躍するジョージ・ベンソンが1976年に発表した大ヒットアルバムです。実を言うとジョージ・ベンソンってあんまり聴いたことなかったんです。「ジョージ・ベンソン=歌モノ」みたいなイメージがありまして、それが歌モノに拒否反応を示してしまう私をベンソンから遠ざけていたように思うんですけど、ある時久しぶりにこのCDを聴いてみたらこれが思いのほかカッコよかったんです。意外にも歌ってるのは一曲だけだし、ギターも結構ちゃんと弾いてくれてるんです。 1曲目《Breezin'》は、すっごい爽やかでBGMにもってこいのような曲です。この曲ではギター・ソロとかアドリブとかを期待してはいけません。あくまでもイージーに聴いてください。 2曲目《This Masquerade》は、このアルバムで唯一のヴォーカル・ナンバー。レオン・ラッセルという人が作った曲で、カーペンターズによるカバーで知っている人も多いのでは。この曲で聴いて欲しいのはベンソンの得意技 ”ギター&スキャットのひとりユニゾン・アドリブ・ソロ” です。要するに、ギターで「ピロピピィー」と弾くのに合わせて「トゥルトゥトゥー」とか「ティリティティー」とか歌うわけなんですが、これが聴いていて非常に気持ちいいのです。自分で真似事みたいにやってみても結構楽しいんで、よかったら皆さんもぜひやってみてください、ベンソンごっこ。 曲としては4曲目《Affirmation》が一番好きかな。まるで緻密に計算されたかのようなアドリブ・ソロが素晴らしい! 5曲目《So This Is Love?》では、これもベンソン十八番のオクターブ奏法を、これでもかというほど披露してくれてますので思う存分堪能してください。 |