ラムゼイ・ルイスで有名なのは、65年に大ヒットしたラムゼイ・ルイス・トリオでの『The In Crowd(ジ・イン・クラウド)』とか、アース・ウインド&ファイア(以下EW&F)と共作した74年リリースの『Sun Goddess(太陽の女神)』あたりだと思いますが、ボクはこの『Tequila Mockingbird(テキーラ・モッキンバード)』が気に入ってよく聴きました。 このアルバムは、ソウルフルでブルージーなジャズっていう感じの『The In Crowd』やファンク色の強い『Sun Goddess』と違って、全編フュージョンの王道を行くようなサウンドなので、すごく聴き易いんじゃないでしょうか。もちろん聴き易いだけじゃなくて、リズム・セクションやカッティング、そしてラムゼイのピアノ&ローズ(フェンダー社製エレクトリック・ピアノ‘Fender Rhodes’のこと)がクールかつファンキーで、なかなかいいと思いますよ。ラムゼイのバンドのドラマーだったモーリス・ホワイトがEW&Fを結成したこともあって、1・3・8曲目は当時のEW&Fのキーボード奏者、ラリー・ダンがプロデュースし、EW&Fのメンバーも演奏に参加しています。 《1.Tequila Mockingbird》は16分のウラのビートが気持ち良くって、思わずリズムをとりたくなってしまいます(1・・・2・・・3・・・4・・♪←ココ)。メロディもカッコいいし、ラムゼイのソロもクールです。《2.Wandering Rose》はローズ・サウンドがいい感じ。それにバイロン・グレゴリーのバッキングもさりげなく効いています。《6.Caring for You》はイントロのコードがゴージャスなサウンドで、ボクはこういう響き好きです。中間とエンディングでのラムゼイのピアノ・ソロは、バイロン・グレゴリーのクールなカッティング(エエ音出しております)にノって超Hot!?です。《7.Intimacy》では、少々しつこめに続くラムゼイのソロが、ドリアンかミクソリディアンか中間的な感じで心地良いのです。 |