元々は『明日に向かって撃て!』のベテラン脚本家、ウィリアム・ゴールドマンが書いた小説が原作で、彼自身がシナリオも執筆しています。これが又、原作者の特別な思い入れがある小説で、ライナーは映画化の話をしにいった時、「一番好きな本だ。自分の子供みたいに気に入っている。その本をどうする気だ」と詰め寄られたそうです。しかしゴールドマンは、ライナーの次作『ミザリー』の脚本も書いている他、『ア・フュー・グッドメン』にもコンサルタントとして参加しているので、この映画化は満足できるものだったのでしょう。 同じく『ミザリー』で続投しているのが、プロダクション・デザイナーのノーマン・ガーウッド。数々の舞台やスピルバーグの『フック』など、大規模なファンタジー物も得意な人で、本作にはうってつけです。注目したいのは撮影のエイドリアン・ビドル。彼はリドリー・スコット監督の古い仕事仲間で、スコットの作品も数作手掛けている他、ロン・ハワード監督唯一のファンタジー映画『ウィロー』の撮影も担当しているので、幻想的な映像美には定評のある所でしょう。 製作陣と編集は常連チームですが、共同製作に名を連ねているスティーヴ・ニコライデスとジェフリー・ストットも、本作以降のライナー作品に参加し続けてゆく人達です。音楽はロック・バンド、ダイアー・ストレイツのリーダー、マーク・ノップラー。主題歌がヒットチャートを飾るだけでなく、アカデミー賞にもノミネートされました。 |