VIVA! LAS VEGAS 1

ベネチアン*

 ベネチアンといえば、なんといってもあの黄金に光り輝くロビー、そしてカジノへと続く大回廊でしょう。大理石のゴージャスな床に柱、そして本場イタリアから何人もの職人を呼んで描かせたという天井のフレスコ画には時間を忘れて見入ってしまいます。他のホテルに宿泊している人も一度見に行くだけの価値はあるでしょう。

 また、2階部分にはヴェニスの街並みを再現したショッピングモール「グランド・キャナル・ショップス」があり、ゴンドラの通る水路やサンマルコ広場もあります。

 部屋はなんと全室スイート。といってもフロアに段差をつけて柵で2つの部屋に区切られているという程度のものではありますが、それでも普通の部屋よりは豪華な印象を受けます。

 しいてこのホテルの難点を挙げるとしたら、メインホテル群の北端に位置しているので、ストリップの中心部からやや距離があるということでしたが、隣にはウインラスベガスができましたし、さらに新しいホテルも近くに建設中とあって、そういったことも気にならなくなってきました。

 そういえば、映画『デンジャラス・ビューティー2』では、ベネチアンのロビーやグランド・キャナル・ショップスが映るシーンがありました。

TI(トレジャーアイランド)*

 '宝島・海賊'がテーマだったホテルトレジャーアイランド2003年、そういったテーマを捨て去って「TI」として生まれ変わりました。

 映画『デンジャラス・ビューティー2』の後半部分では、旧トレジャーアイランド時代の人気アトラクション「海賊船ショー」の場面が出てきます。これは毎晩ホテルの真ん前にある"バッカニア湾"で行われる無料アトラクションで、海賊船と英国軍艦が大砲を打ち合って戦うというものです。大きな炎が上がったり派手な爆発があったりして近くで見ると結構迫力がありました。TIとなった今は、もうあの「海賊船ショー」もなくなったと聞いて残念に思っていたのですが、現在はそれに変わるアトラクション"The Sirens of TI"行われており、「2隻の船が戦う」というよく似た内容らしいということです。歩道から誰でも見ることができますが、大勢の人が集まるので早めに行って、いい場所をとっておくことをお勧めします。

 上のカジノチップの画像は旧トレジャーアイランド時代のものです。今はおそらく変わっているのでしょう。

ミラージュ*

 金色に輝くド派手な建物、生い茂る熱帯雨林、そして火山。現在、多くの豪華ホテルが立ち並ぶ中、それほど目立つ存在ではなくなってきましたが、まだまだラスベガスを代表するホテルとして健在といった感じのミラージュです。

 1989年にオープンしたミラージュですが、その前にラスベガスに建てられたホテルはというと1973年のバリーズまで遡ることになり、ミラージュはなんと16年ぶりにラスベガスに登場したホテルということになります。その後、これに続いて次々とメガホテルが誕生していくことになるわけで、メガリゾート、テーマホテル、アトラクションといった現在のラスベガスの流れを作ったのは、実はこのミラージュが最初だったんですね。

 それからミラージュといえば火山噴火ショー"ヴォルケーノ"。ホテル前の熱帯雨林に囲まれたラグーンで火山が轟音とともに火を噴き炎を上げます。わずか数分のショーですが、近くで見ていると炎の熱気を感じてなかなかの迫力です。また、毎晩15分毎に噴火するので見物客で溢れかえることもなくいつでも快適に鑑賞できます。

バリーズ*

 映画『ハネムーン・イン・ベガス』で、ラスベガスに結婚式を挙げに来たふたり(ニコラス・ケイジ、サラ・ジェシカ・パーカー)が宿泊するのがこのバリーズ1973年に世界最大のホテルとしてオープンしたときはMGMグランド」という名前だったそうです。オープンしてから30年以上経っているので現在のラスベガスの中ではちょっと見劣りしてしまう感もありますが、何といってもフォーコーナー(ストリップ大通りとフラミンゴ通りの交差点、ラスベガスの中心地)という最高の場所に位置していて、どこに行くにも非常に便利なので、周りのホテルとの料金的な比較から言うと結構お得かもしれません。また、部屋もかなり広いということですし、隣のパリスのエッフェル塔や向かいのベラッジオの噴水が見える部屋もあるらしいです。

 以前は、MGM-バリーズ間のモノレールが無料(もちろん両ホテルの宿泊客以外も)だったので、いつでも気軽に利用できて便利だったのですが、現在はサハラまで延長されて有料(1回乗車券5ドル)になっているようです。また、1999年に隣にできた同系列ホテルのパリスとは通路で行き来できるようになっていて、バリーズとパリスのカジノでは、お互いのカジノチップがどちらでも使えるようになっています。

シーザースパレス*

 40年もの歴史を誇るシーザースパレス。その名は世界中に知られており、今もなお気品と風格が漂うその姿は存在感十分です。

 ストリップ大通りから見たこのホテル全体の景色は本当に美しくて、特に夜はライトアップされた建物や噴水などが暗闇の中に浮かび上がってとても幻想的です。正面から見たときにまず目に入ってくるのがニケ像。これはサモトラケ島で発掘されて現在はルーヴル美術館に展示されている彫像のレプリカです。ニケというのはギリシャ神話に出てくる「勝利の女神ニケ」のことで、スポーツメーカーの「ナイキ」という社名はこのニケ《NIKE》からきているそうです。また、ナイキのロゴマーク"SWOOSH"もニケの羽をイメージしたものらしいです。

 正面玄関はといいますと、そのニケ像から遥か向こうに見えます。歩いてみると結構な距離で、その間の広大な敷地はただ噴水があるだけの前庭となっています。特にそこで何かのアトラクションが行われるわけでもなく、一見もったいないように思える土地の使い方ですが、無駄に広いとか意味もなくデカイとか、スケールが半端じゃないところにラスベガスらしさを感じてしまいますね。ちなみに、映画『レインマン』でダスティン・ホフマン演じるレイモンドが噴水の縁に乗り上げながら車を運転するシーンはこの場所です。

 カジノに隣接するフォーラムショップスは、ショッピングに興味のない人でも古代ローマの街並みを見て歩くだけで楽しめるショッピングモール。お台場のヴィーナスフォートはここを真似たものらしいので、行ったことのある人はその豪華版だと思ってもらうとわかりやすいのではないでしょうか。アトラクションもいろいろと豊富で、中でも1時間ごとに行われる無料アトラクション"アトランティス"は水や火を用いた迫力ある演出や本物の人間が演じているのかと思うほどリアルな人形の動きに見入ってしまいます。フォーラムショップスで一番の記念撮影ポイントは、中心部(カジノから入ってまっすぐ進むとここに出てくる)にある"Fountain of the Gods(神々の泉)"でしょうか。円形に立ち並ぶ遺跡の柱とその中の神々の彫刻(トレビの泉のような)がとても美しいです。ただし真正面の特等席はレストランの中になっているので、どうしてもその方向から写真が撮りたい人はレストランに入らなければいけません。

 

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