イタリア北部のスイスとの国境近く、ミラノから北へ約50キロの辺りにあるコモ湖。この湖は細長い形状をしており、ちょうど漢字の「人」の字のような形をしています。その湖が二股に分かれる分岐点の位置には"Bellagio"という名前の村があります。この湖と湖畔の村をイメージして作られたホテルがベラッジオです。 個性的なホテルが立ち並ぶラスベガスにあって、ベラッジオのエレガントで高級感のある外観の美しさは際立っています。もちろん建物の中もゴージャスな雰囲気で、すべてにおいて高級感が漂っており、トイレに入った時なんかもとてもゆったりとしていて一番豪華だったような記憶があります。 以前、このホテルとモンテカルロの間には無料モノレールが走っていたのですが、残念なことに廃止されてしまったようです。こういう無料モノレールは上手に利用すれば移動時間の短縮になるのはもちろんのこと、ちょっとしたアトラクション的な感覚もあったり、'誰でも無料'というラスベガスらしさを味わえたりと、個人的にはいろんな意味で気に入っていたので非常に残念です。 ホテルの前にはコモ湖をイメージして作られた広大な池があり、ここで行われる噴水ショーは必見です。映画『オーシャンズ11』のエンディングにはみんなが並んでこの噴水を眺めるシーンがありましたし、最近ではラスベガスを特集したテレビ番組でしばしば映像が流れたりするのでご覧になったことのある方も多いと思いますが、実際に目の前で見るとモノ凄い迫力で圧倒されてしまいます。たかが噴水と言うなかれ、このアトラクションはもはや"噴水ショー"などという次元のものではありません。まず、池の広さがハンパじゃありません。面積が5万平方メートル、横幅も超ワイドで300メートルです。興味のある方は一度Google Earth(*1)でご覧になってみてください。シーザースパレスの前庭の池と較べてもいかに大きいかがわかると思います。そしてなんといっても一番のド迫力は空高く噴き上がる水柱です。なんと最高で70メートル以上にも達するのです。 毎回違った曲が流れるのですが、それぞれの曲に合わせて噴水の動きも違いますので、いつまで見ていても飽きません。さすがに全部見ることはできませんでしたが、その中でも一番良いと思ったのはやはり、アンドレア・ボチェッリ&サラ・ブライトマンの"タイム・トゥ・セイ・グッバイ"(*2)だったでしょうか。この曲はゆったりしたテンポなので、始まって最初のうちはちょっと物足りないかなと思って見ていたのですが、後半部分で曲が盛り上がってくる辺りからは噴水のほうも次第に力強くダイナミックな動きになってきて最後には大技連発となり、非常に感動的でした。 この噴水ショーは15分おきに行われますし、場所も広いですから混んでいて見れないという心配はありませんので、いつでも安心してゆっくりと鑑賞することができます。もちろん無料です。見るなら断然ライトアップされる夜がおすすめです。 *1 ベラッジオの位置は [ 36。06′46″N : 115。10′27″W ] 。ちなみに、コモ湖の位置は [ 46。00′00″N : 9。16′00″E ] です。 *2 Con Te Partiro/Time to Say Goodbye (Andrea Bocelli & Sarah Brightman) |