本書は特定の聞き手による対談集ではなく、2008年10月に行われた「劇的3時間SHOW」というイベントを書籍化したもの。これは、第一線のヒットメーカーがそれぞれ3時間に渡って、創造の現場から体得した方法論を公開する集中講義で、各々が途中から対談相手を呼び込むスタイルになっています。なので、ゲストは映画監督の三池崇史や芸人の板尾創路みたいな知名度のある人もいれば、一般には知られていない業界人だったりもします。 「どうすれば真のプロになれるのか」というテーマを掲げてはいますが、クリエイター達がその答えを持っている訳もなく、内容としてはクリエイトする事に関しての対談という形。それでも興味深く読めるのは、クリエイター達の人選ゆえでしょう。アート・ディレクター、作家、映画監督、アニメ作家、音楽家、TVディレクター、映画プロデューサーとジャンルも多岐に渡っています。なかなかディープな話も飛び交っていますが、それをどう受け取るかは、結局読み手次第なんでしょうね。 |