世界中の小さな家を紹介する、遊び心のあるカラー写真集。シリーズとして、訳者の黒崎敏による『夢の棲み家』『可笑しな家』なども出ています。少しずつコンセプトは違うものの、どれも似た趣向の本で、同じ物件がカブっていたりもするので、好みに合わせてチョイスしてもいいかもしれません。 一流建築家が設計しているだけあって、これだけのスペースで？と驚くような家もありますが、基本的に主要な住居としては向かない感じもします。建築家の家にはありがちですが、内部が外から丸見えだとか、浴室がガラス張りなんてケースも多々あり。面白いのは、スペースが限られているために小さく設計しているのではなく、広大な大自然の中にポツンと小屋を建てている物件が多い事です。こういう場所に大きな家を建てるとメンテナンスが大変なのか、それとも、敢えて人間のちっぽけさを痛感しようという事なのでしょうかね。 デザインは当然ながらモダンなものばかりで、建築好き、デザイン好きには興味の尽きない本かもしれません。住むにはちょっとなあと思いながらも、いざ住んでみたらと想像を膨らませながら写真を眺めるのは、なかなか楽しいひと時です。 | 
