森林ジャーナリストが、森に関する体験談を軽妙な語り口で綴るエッセイ集。著者は大阪出身、奈良在住。学生時代も探検部に入っていたそうで、ボルネオやニューギニアなど森の奥深くへどんどん入っていって、どんどん危ない目に遭っています。本当にこの人は、遭難したり、病気になったり、しばしば生命の危機に瀕しますが、それが外国の熱帯雨林だけでなく、自宅の裏山で都会にも近い生駒山でも起こっているのが恐い所です。 語り口が関西人らしいというか、つっこみや自虐も交えたユーモラスな文章で、学術的な内容をイメージしていると肩すかしを食らいます。ただ、過去には真面目な本を書いてきた人のようで、森林セラピーをめぐる話や、林業をめぐる話題など、森を食い物しようという人間達の事は、笑いの裏に隠された鋭い批判精神で摘発しています。軽い読み物だと思っていると、思わぬ所で目を開かされたり、勉強になる事も多い良書。 |