雑誌『婦人公論』連載の書籍化で、初出は2015年9月〜2017年2月号まで。俳優仲間だけでなく、噺家やミュージシャン、作家、料理人、フードスタイリスト、学者、デザイナーなど多彩な人選がなされ、漁師や施設経営者のような一般人に近い立場の人も入っています。敢えて珍しい組み合わせにしてある回もあるし、読者の方も、こういう本でなければ知る機会のない人を知る事が出来るのはメリット。 対談ではなく鼎談なので、小林聡美自身はほとんど聞き手に回ってしまって、あまり積極的に場を取り仕切っていないケースもあるのが彼女らしい所。連載媒体のカラーもあってか、若い読者にはやや刺激に乏しい部分もあったりしますが、軽い雑談にみせて、実はさりげなく深い話もしていたりします。 著者の個性が磁力を持つというより、彼女を中心に色々な人たちが話をしに集まった体裁で、読む方も気負いのない態度で軽く手に取れる本。空き時間に気軽に読むのがいいかもしれません。 |