『ぼくといっしょに』 (2000年) |
作・絵:シャルロット・デマトーン 訳:野坂悦子 |
ブロンズ新社・2020年 |
発刊から20年経って、オランダ文学基金の助成金を受けて翻訳された、海外ではロングセラーという絵本。赤いセーターを着た「僕」が、リンゴを買いに行くために道に出て、深い森や海を渡って大冒険をするという、ユニークな内容です。 |
後の『きいろいふうせん』ほどの高度はありませんが、ドローン時代を先取りしたような微妙な高さの鳥瞰ショットで、全てが真上から描写されています。色彩や造形にヨーロッパらしい美しさはあり、ディティールを眺める楽しさもありますが、安野光雅の絵本と同様、少々特殊なカテゴリーに分類される感じでしょうか。 |
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『どうしたの』 (2002年) |
作・絵:シャルロット・デマトーン 訳:小池昌代 |
あかね書房・2003年 |
おもちゃ屋の片隅で、一匹だけ不安で眠れないこぐま。みんなが心配して声をかけても何も答えないこぐまが、友達を見つけるまでを描いたお話です。なかなか心を開かないこぐまが、きゃらめるぐまの「少しだけ」という言葉に反応して仲良くなってゆく過程は、どことなく営業関係のビジネス書を思わせる展開。他愛のないお話ですが、童心に溢れた可愛い絵本です。 |
鮮やかなのにセンスが良い配色、柔らかくも明快なタッチなど、相反する要素が美しく混在するイラストは見事。著者名がシャーロッテ・デーマートンスと表記されているので、検索の際はご注意を。 |
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『きいろいふうせん 地球一周』 (2003年、オランダ) |
絵:シャルロット・デマトーン |
西村書店・2013年 |
タイトルの通り、黄色い風船が世界中を飛ぶ様子を、空撮アングルの大きなイラストで描いた、文字のない絵本。本のサイズも大きめになっています。ディティールは非常に細かく描き込まれていて、長時間眺めるのには良い本だし、各ページのどこに風船があるか探す楽しみもありますが、画家の個性はあまり出にくい内容です。 |
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