イラスト風の子供たちなど、女の子チックな可愛らしい雰囲気もありますが、1940年代に描かれたとは思えないほどモダンなデザイン感覚と色彩に溢れた、素敵な絵本です。フランスやベルギーなどのお洒落な絵本が好きな人は、きっと気に入るでしょう。本全体は、彩色されたページとモノクロのページの組み合わせになっていて、モノクロ・ページのシンプルなペン画タッチにも独特のグラフィカルな味わいがあります。一部のファンの間で長らく日本語版の登場が待ち望まれていた名作ですが、2004年にプチグラパブリッシングから、原書に忠実なデザインで発売されて以後、書店だけでなく、多くの雑貨屋さんがこの本をディスプレイしています。関西の雑貨屋さんでもよく見かけます。文章のレンナート・ヘルシングは、詩人、児童文学者としてスウェーデンで高い評価を得ている人で、下記の『ちゃっかりクラケールのおたんじょうび』でもリンドベリとコンビを組んでいます。 |