ロバート・ヤングが人情味溢れる医者を演じる、話の進みは遅いが視聴率は高いという人気シリーズの一話。スピルバーグは『アイズ』の評判によって社内で“前衛的な表現をやりたがる監督”と思われていて、シャインバーグの強引な圧力がなければ、ユニヴァーサルで次の仕事に起用されるのはかなり難しかったようである。 凝ったキャメラワークを禁じられたスピルバーグは、演技にうるさく注文を付けてひんしゅくを買ったそうで、後にこう述べている。「この作品には真剣に取り組んだんだ。年配の俳優達は僕を見てこんな風に思っていた。やれやれ、今週は3本も番組を撮るってのに、この男はヘンリー・フォンダ主演で『十二人の怒れる男』でも撮っているつもりらしい」。 |