LA:2017

 (テレビ・シリーズ『ネーム・オブ・ザ・ゲーム』の一話) 

LA2017 (The Name Of The Game)

1971年、アメリカ 

         

 監督:スティーヴン・スピルバーグ

 製作:ジョージ・エクスタイン、リチャード・アーヴィング

 脚本:フィリップ・ワイリー

 出演:ジーン・バリー  バリー・サリヴァン

    エドモンド・オブライエン

  

* ストーリー 

 雑誌の発行者である主人公は、環境会議に向かう途中に交通事故で意識不明に陥り、2017年に意識を回復する。ロスアンジェルスはスモッグに汚染され、過激派が戦争を始めたため、人々は地下で避難生活を強いられていた。主人公は過激派と手を組み、黒幕である誇大妄想症の市長の追放を図るが、過激派グループの悪辣さに気付き、地上へ逃亡。ここで又もや昏睡状態となり、現代に目覚めた彼は、それらが昏睡中の悪夢であった事を知り、雑誌を通じて環境浄化の推進へ力を入れる。

* コメント    

 当時エピソード・ドラマの人気は落ちていて、テレビ局は長編ドラマを求めていました。ユニヴァーサルは、それらのドラマのタイトルや登場人物を据え置き、製作期間や予算はそのままで、時間枠だけを90分に拡大して内容を充実。『ネーム・オブ・ザ・ゲーム』もそんなドラマの一つでした。雑誌の出版社が舞台で、主人公はジーン・バリー、アンソニー・フランシオサ、ロバート・スタックの三人交替制。ちなみに後年スピルバーグは、最初の妻となる女優エイミー・アーヴィングに一目惚れした時、彼女の叔父が本作のプロデューサー、リチャード・アーヴィングである事をジョージ・ルーカスから知らされて驚きます。

 スピルバーグは、地上のシーンに赤いフィルターを使用する事で、お金をかけずに汚染された世界を表現。本作は小さな成功を収め、世界SF会議での上映にスピルバーグも招待されました。社内でも評判を呼んだ本作は、次の『ドクター・ホイットマン』の仕事へと繋がってゆきます。

 

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