当時エピソード・ドラマの人気は落ちていて、テレビ局は長編ドラマを求めていました。ユニヴァーサルは、それらのドラマのタイトルや登場人物を据え置き、製作期間や予算はそのままで、時間枠だけを90分に拡大して内容を充実。『ネーム・オブ・ザ・ゲーム』もそんなドラマの一つでした。雑誌の出版社が舞台で、主人公はジーン・バリー、アンソニー・フランシオサ、ロバート・スタックの三人交替制。ちなみに後年スピルバーグは、最初の妻となる女優エイミー・アーヴィングに一目惚れした時、彼女の叔父が本作のプロデューサー、リチャード・アーヴィングである事をジョージ・ルーカスから知らされて驚きます。 スピルバーグは、地上のシーンに赤いフィルターを使用する事で、お金をかけずに汚染された世界を表現。本作は小さな成功を収め、世界SF会議での上映にスピルバーグも招待されました。社内でも評判を呼んだ本作は、次の『ドクター・ホイットマン』の仕事へと繋がってゆきます。 |